AKBカフェテリア。48レビュー
#343『穴井千尋論』
皆さんは「ちーはる」という言葉をご存知だろうか?私は知らなかった。いや正確に言うと、その2人の仲の良さは知っていたのだが、HKTファンの中でこの2人のクラスタが、そこまでclose upされていた事を、知らなかった。兒玉遥については前に語ったので、今回は「ちーはる」のもう一人を。
穴井千尋。HKT48一期生として加入。結成当初より、HKTのキャプテンを担当している。しかし、そのメンバーやファンから愛されるキャラクターもあり「ぽんこつキャップ」「どんまい穴井!」と評されて来た。東京に住む私は、そんな博多から流れ聞こえてくる温かい風とTV番組を頼りに、彼女のパーソナルを形成していた。だから、あくまでも私の中では「博多のお茶目なキャプテン」という印象が色濃く根付いていた。
そんな中だった。
2015年5月、速報圏外という一報。
HKT界隈に悲しみの衝撃が走った。
穴井本人は不安で不安で仕方なかっただろう。しかし、彼女の事だ。きっとその哀しみに満ちた想いはそっと胸に秘め、2週間を過ごしたのだろう。
そして、初の地元福岡での開催となった「AKB48第7回選抜総選挙」。そこに居た誰もが、ある感動的なシーンを目撃した。そう、それこそが、穴井千尋ランクイン発表の際の親友・兒玉遥との熱い抱擁だ。HKTメンバー全員から祝福されていた微笑ましい光景に、私も涙した。その印象的なシーンは、月刊AKB48新聞で今月のベストショットに選ばれるぐらいに、観ていた私たちの胸を熱くした。
穴井千尋。それは不器用で、人見知りで、本当は他人に意見する様な子じゃなく、メンバーの悩みを自分の事の様に真剣に捉え、照れ屋で、冷静に正確に物事を捉え、言葉選びは上手じゃないけど、その想いはしっかりと伝わり、恥ずかしがり屋だから、普段は嬉しい感情すら表に出さず、ワガママなども一切言わず、誰よりも仕事に対して真剣に臨み、
そして、すぐに目線を外してしまう、そんな女の子。
もし、彼女のポテンシャルを疑うのなら「FLASH特別号」の付録「穴井千尋ミニ写真集」を見るべきだ。きっと、その概念は覆されるだろう。
「私は、何をしても失敗ばかりで、ドジってしまったり中途半端で終わることばかりでした。そんな自分に嫌気がさして、もう自分の運命はこうなのかな?って勝手に決めつけて現実から逃げたりして、ネガティブになってました。」とは穴井本人の言葉。
でもね、そんな人の弱みや痛みを素直に感じられる君は、魅力的だ。
だからさ、やっぱりHKT48の中心、いや真ん中には、穴井千尋、君に居て欲しい。がんばれ穴井!